異マストでのチューニング

QK.Kさんからの質問

2012年のセバーンTURBO8.1にガストラ75の460を使っています。ダウンもアウトも指定値通りにセッティングしましたが、下から2番目のカムの返りが良くありません。手で押すと最後まで返りますが、そうでないと中途半端なままです。ちなみにセットし終えた状態で地面に置くと第6バテンが若干S字を描き、第4バテンまでリーチは波打っています。

A当該セイルは7本バテン。その第4バテンまでが波打っているとのことなので、ダウンテンションは十分だと想像できます。

第6バテン(顔の前を通るメインのバテン)がS字を描くというのは少しバテンテンションのかけすぎかもしれません。どのようにS字を描くのかで違いもありますが、推奨とは異なるマストを使っていることもあり、多少バテンポケットにシワができたとしても(あくまで多少の範囲内で)、S字を描かないところまでバテンテンションを緩めてみましょう。

セバーンはバテンポケットが広く、その分だけバテンポケット内での「バテン遊びが大きく」、そのため多くの人がバテンテンションを強くかけすぎる傾向があります。なので「少し緩いかな?」くらいでちょうど良いはず。バテンテンションを緩めるとカムの返りも良くなるので、これで問題が改善される可能性も高いと思います。

当コーナーでも幾度となく解説していますが、推奨マスト以外の異マストを使う場合、独自のチューニングが必要になります。それはダウンやアウトのテンションに始まり、バテンテンションなども含むチューニングです。とは言え質問者の場合、カムが返りにくいとは言っても押せば返る程度なので、大きな問題は無さそうに思えます(セイルの中には推奨マストを使っても手で押さないと返らないセイルもありますから)。前記したバテンテンションのチューニングでカムの返りが少しでも改善できたなら、現段階でひとまずチューニング確定、と判断して良いでしょう。