セバーンにニールマスト

QKさんからの質問

セバーンの8.5にニールのフリーライドプロという古いマストを使用しています。現在、ニールのX6の購入を検討していますが、ニールマストとセバーンのマッチングは相性が良くないと聞きました。やはりセバーンにはセバーンのマストが良いのでしょうか。それほどの違いがあるものなのでしょうか。

A現在のマストは各メーカーとも「イーブンベンド」で統一されています。イーブンベンドとは、マストがトップ部で強く曲がったり、ボトム部で強く曲がるなどではなく、全体的に均一に、言うなれば自然体で曲がるということ。

もちろん、同じイーブンベンドとは言っても、メーカーによって曲がり方=ベンドに多少の違いがあり、太さも多少異なるなどします。また、そもそもセイルとマストはパッケージで供給されるので、セバーンにはセバーンのマストがベストであるのは言うまでもありません。しかしイーブンベンドで統一された現在は、以前ほど他社間のセイルとマストの互換性が乏しいということもなくなったと言えます。そうした意味においては、セバーンにX6の組み合わせも十分に使用可能と言えるでしょう。

質問者が現在使用中のニールマスト「フリーライドプロ」は、2001年以前のモデルと思われます。当時のニールマストはトップベンド気味(イーブンベンドよりもトップが曲がる)で、また現在と比較すると径も太く、これではセバーンとの相性は相当に悪いだろうと想像できます。比較して今のX6であれば、共通するイーブンベンドで、且つ径も細くなっているので、その互換性の高さはフリーライドプロとは比較にならないほど高いはずです。

ただし、当コーナーの過去歴でも幾度と無く解説しているように、推奨マスト以外のマストを使う場合は、それが他メーカ−であれば尚更、独自のチューニングが必要。ダウンやアウトの記載数値は当てにならず、自分の目で見て体感してベストなチューニングを探す必要性が発生することは覚悟しましょう。

尚、質問内にセイルの種類が記載されていないため不明で、8.5というセイルサイズから推測するとオーバードライブではないかと思われます。もしオーバードライブである場合は、「カムセイルの方がノーカムセイルよりもマストとの相性が繊細」という理由によって、さらに繊細な独自のチューニングが必要になるかもしれません。もしセイルがコンバートなどのノーカムセイルだとするなら、それよりもチューニングは楽になるでしょう。