フィンサイズ(ストラップのチューニングで)

QK.Kさんからの質問

05モデルのF2 SX106とRS5の7.2を使用しています。コンプリートフィン(40cm)を使用しているのですが、吹き上がると下らせるのがかなりキツく、また手持ちの34cmを使うと上らないで困ります。そこでフィンを新規購入しようと考えていますが、36cmと38cmのどちらにしようか悩んでいます。

A05モデルのSX106にベストマッチなフィンサイズを挙げろと言われれば、きっと40cmと答えるでしょう。特に7.2〜7.7あたりのセイルなら、それ以下は必要無いと思います。また、上りの走りやすさを考慮するなら尚更。ただし、正直なところ、コンプリートフィンはイマイチであった記憶があり、できるなら単体売りの高性能フィンの購入がお勧めです。

ややオーバーになったときに下りがキツいという原因がフィンサイズにあるというのは、早急な結論かもしれません。なぜなら、F2はストラップがやや内側にセットされるため、(私もそうでしたが)少し吹き上がると風上側レイルが浮き上がって、ボードが抑えにくくなる場合があるからです。

この「ストラップ内側」の現象は、近年のワイドボードにはちょくちょく見受けられます。日本人よりも大柄でパワーもある外国の方々がデザインし、テストして決定したストラップ位置そのままでは、足サイズの小さな日本人の場合、踵がレイルにかかりずらいから、というのが原因として挙げられるでしょう。そしてボードがワイドだからこそ、レイルの抑えにくさが顕著に感じられてしまうのです。

ボードが抑えにくい症状は、フィンが大きすぎてボードが抑えにくい状況に酷似しています。質問者の場合、この2つの現象を混同している可能性も考えられます。そこでまずは、抑えにくいから下りにくいのか、それとも単純にフィンサイズに問題があるのか、そこを検証してみる必要があると思います。

検証方法として、ストラップを前後足4つともに少し外(レイル寄り)に出してみましょう。なるべく幅が広くてしっかりしたストラップワッシャーを購入し、ストラップの3列のビス穴の一番内側の穴を使ってボードに固定します。通常は3列の真ん中の穴を使っているはずですが、こうして脇の穴を使うことで、穴ひとつ分だけストラップを外側に移動させることができます。それはわずか1cmほどの違いですが、そのわずか1cmが、レイルを驚くほど抑えやすくしてくれるはず。

通常のストラップ取り付け状態。ストラップの横3列の穴の真ん中を使うのが常識。 3穴の一番内側を使ってセットすると、それだけでストラップが少し外側に移動する。ストラップが外に出た分だけ足がレイルに近づき、レイルを抑えやすくなる。

端の穴を使うと中央穴を使うときよりもストラップがよじれたりビスが緩むことが多々ある。それを極力回避するために大きなワッシャーを使用する。 大きなプレート型留め金。これでも尚ストラップがよじれるので、時々チェクしてビスが緩んでいたら絞め直す。少し面倒だが、それで乗りやすさが向上するなら儲け物。 ワッシャーいろいろ。上の黒いのがF2標準のプラスチック製留め具。下は別売りの留め金。

このチューニングをしてもなお下りにくいと感じられてから、改めてフィンサイズを検討しても遅くないと思います。このチューニングによって下りが楽になり、且つフィンサイズを小さくしないことで上りも楽に走れる、という結果に辿り着ける可能性も大きいはずです。