ボードとフィン

QKさんからの質問

RRDのファイアーボールの紹介欄に、フィンを変えることでセイルの対応風域がコントロールできるとありますが、実際にはどのような対応をすれば良いのでしょうか?また、一般的に他のボードでも同じことが言えるのでしょうか?

Aファイアーボールはフリーレース(カテゴリー)としてカタログ表示されていますが、実際の性能はマイルドで、フリーライドボードに近い乗り心地。ここで言う「マイルド」とは、わかりやすく(意地悪く)表現すれば「中途半端」だということです。そして、中途半端ではないフリーレース(スラロームボード)は、たとえフィンを変えてもボード本来の性格がハッキリしすぎているため性能を変えにくいのに対して、マイルドなボードは、チューニングひとつでボード本来の性能も変えやすいという利点を持っています。そうした特徴を持つボードは、たいていはどのブランドにもラインナップされています。

では実際に、どのようにすればフィンによるボードの性能コントロールができるのか?そこにはフィンの性能がかかわってきます。フィンは簡単に言えば、

細くて真っ直ぐなタイプはスピード向き、根元が幅広くて曲がった(後傾した)タイプはターンやアクション向き。

また、

長ければクローズが良くなって同時に大きなセイルを搭載しやすく、短ければアビームの走りが良くなって(アビームスピードが出しやすく)しかし大きなセイルは搭載しくくい。

という関係があります。このフィンの性格がそのままボード性能に直結すると考えて間違いありません。

その関係を頭に入れて質問を考えると、セイルの対応風域が変わるというのは表現として誤解を招きそうです。フィンを変えると6.5が6.0のように使える、と誤解されそうですね。ても、6.5のセイルはあくまで6.5でしかなく、6.5が6.0として使えるということは有り得ません。ここで言うセイルの対応風域とは「今のフィンだと6.5までしか使えないけどフィンを変えれば7.5も搭載できるよ」ということなのだと理解しましょう。

質問者がファイアーボールのどのサイズを使用しているのかわかりませんが、もし今よりも大きなセイルを使いたいならば、まずは現在のフィンで使ってみます。その上で、もし頻繁にスピンアウトすると感じるならばプラス2〜4cm長いフィンを使ってみると良いでしょう。そしてスピード重視ならば細くて真っ直ぐなタイプを、ターンを楽しみたいのならば少し後傾したフィンを選んで、ボードの乗り心地をコントロールしてやりましょう。尚、コンプリートフィンよりも小さなフィンだとスピンアウトしやすくなると思うので、フィンの買い換え買い足しはあくまで今よりも大きなフィンに限定されると思います。すなわち小さなセイルを使う場合はフィンはそのまま、ということです。