ドレンコック

QMさんからの質問

ボードの空気抜きの穴(ドレンコック)は必要ないように思いますが、どんな役目があるのですか?また、その穴自体無いのがありますが、それはそれでいいのでしょうか?

Aドレンコックは、気圧や気温の異なる場所に移動するとき、たとえば飛行機に乗せたり標高の高い湖に行ったり、もしくはコンテナで運搬しなければいけないようなときに役立ちます。

ボード芯材は発泡スチロールですが、この発泡スチロール内には空気が含まれています。この内部空気が気圧や気温の変化で膨張し、ボードを内部から押し広げてしまいます。するとボード表皮が押されて膨らみ、そして内部空気が再び元に戻ったときに、芯材と表皮が剥離します。ドレンコックを開けておくことで、内部と外気圧を同じにして、こうした剥離というトラブルが回避できるのです。

また、水抜きという役割も果たせます。ボード内部に水が侵入したときにドレンコックを開けてそこから水抜きできるということです。もしドレンコックがなければ、ボード表面に穴を開けないと水抜きできないわけです。

しかし実際にはボード表面には小さな目に見えない穴(ピンホール)がある場合が多く(特に古いボード)、また内部に水が入ったときはドレンコックからだけでは完全に水抜きできないことが多いので結局表皮に穴を開ける場合がほとんど。そうした意味では不必要だとも言えますが、あれば便利、あっても困るパーツではないので、ドレンコックのあるボードを選んだ方が良いでしょう。

多くのボードでジョイントボックスの前後どちらかにあるドレンコック。内部空気圧が変化するような気圧、気温下では、内外気圧を同じにしてボード表皮の剥離を防ぐためにこれを開けておく。ちなみに関東地方の場合、本栖湖に移動するときも開けないと剥離の危険あり。また現在は、空気だけが行き来できて水は侵入しないという開け閉め不必要の最新ドレンコックもある。