X-FIRE114のフィンサイズ選択

QT.Kさんからの質問

レーサーではないのですがRRDのX-FIRE LTD V4 114に乗っています。GPSも購入し、プレーニングを楽しみながらも最高速を計ってみようなどと今夏の風を楽しみにしています。使用セイルは2カムの7.1と7.8。楽しみを増幅させるためにフィンを新規購入しようと思うのですが、話題のカーボンかG10か、何を選べば良いのかさっぱりわかりません。当該ボードを使う人の間で「これは!」というものなどあれば教えてください。

A当コーナーでも幾度も解説しているようにボードのフィンの関係は非常に難しいです。ある板に最高のフィンでも他の板ではイマイチ、ということもザラ。しかも、板とフィンの相性は実際に試してみないことにはわからないので(実際にそれほど試せる人はプロでもいない)、実状としては、その板を使う信頼できる人が「良い」とするフィンを選ぶことが多いです。そうした現実的観点から見ると、当該ボードの経験がある最も信頼できる人は浅野則夫プロ。そこで実際に聞いてみました。さらに同ボードの経験がある生駒プロ、石野田プロにも聞いてみました。(取材してたので回答までに時間がかかったことをお許しください)

実業家の顔も持つ浅野プロは、実際に自分が乗って信頼できるものしか取り扱いません。マウイセイルを見ればそれも頷けるはず。その浅野プロが扱うフィンが「Zフィン」。もちろんそのカーボンフィンの信頼度は抜群で、言うまでも無く浅野プロもそれを駆って数々の勝利を収めています。質問ボードのおける使用サイズは、7.0で36センチ、7.6で38センチ、8.4で40センチとのことでした。

生駒プロもZフィン。7.0台なら38センチで8.0台なら40センチとのサイズチョイスも同じ。小柄な人なら7.0台で36センチのチョイスも有りというのも浅野プロの見解とリンクします。

石野田プロも本人曰く「浅野プロの信用の影響大きく」使用はZフィン。ただし彼女は当該ボードを8.4限定で使っていたとのことで、その際の使用サイズは40センチ。

Zフィンには定番のZ-SLと新しいタイプのZF-SLALOMがあります。生駒プロはその中のZ-SLの方が当該ボードには相性が良いと言っていました。同じブランドのフィンでも、デザインの違いにより板との相性が異なるという、まさしくフィンチョイスの難しさがここにも見て取れます。なのでもしZフィンを選ぶならZ-SLを。そしてサイズは38センチで確定でしょう。

浅野プロの言葉を借りるなら、現実問題としてRRDはまだ普及度がさほど高くなく、そのためi-SONICのように多種多様なフィンとの組み合わせ使用が見られないとのこと。これまで見たことがあるのはテクトニクスマウイのG10フィン「スピッドファイアー」を使っていた人くらいで、チョイ見した限りでは、艇速の伸びに問題無かったようだとのことです。

ただしG10を選ぶなら、ワンサイズ大きなものが良いだろうとのアドバイス。カーボンフィンとG10フィンの選択サイズには概ねワンサイズの違いがあるという一般論がここに共通しています。

高額なカーボンフィンは負担が大きいですが、絶対的確約があることを考えれば、ここはぜひともZフィンを選びたいところです。