スラロームダウンウインド

QK.Nさんからの質問

04ファルコンスラロームを使用しているのですが、下りの走りがしっくりきません。具体的にはストラップがすごくレイル寄り(外側)に感じられ、重心をボードに乗せずらく、後ろ足をストラップから抜かないと下れないことさえあります。ストラップ位置は前足が真ん中、後ろ足は一番前です。スリムな04年のSONIC100では違和感なく下れていたのですが、ワイドボードはスリムボードとは、フォームなど違える必要があるのでしょうか。

A下りは技術。スリムなボードもワイドなボードも、基本的に下りの技術に違いはありません。下りやすい、下りにくいはあっても、できる人はどんな状況でも下らせることができるもの。もちろんストラップがどこにセットされていようとも、(速く走れるか否かは別にして)関係ありません。ただしワイドなボードの場合、幾つかの注意点があります。

1)アンヒールに注意

ワイドなボードの方が「ボードをフラットに保つ」意識が必要。スリムなボードは、ボードが多少アンヒールしていても真っすぐ下ってくれます。しかしワイドなボードはわずかなアンヒールによって強いラフの力が発生し、下りにくさが顕著になります(ワイドボードの下りはボードをヒールさせるくらいのコントロールが必要)。そもそも、ストラップに入れた両足がすごくレイル側(外側)にあるため、アンヒールしやすいという特徴があるのも厄介なところです。

なのでまずはストラップに入れた足(特に後ろ足)のつま先を下げて、つま先でデッキを押すようにしてみましょう。それだけでアンヒールが抑えられるはず。加えて後ろ足をストラップにグリグリとねじ込むことで足位置をわずかでも内側に置けば、さらにアンヒールが抑えやすくなるでしょう。

もしこれらを実行してもダメなようならば、後ろ足のストラップを少し大きく(深く)セットしてみましょう。こうすれば後ろ足を抜いているのと似た状況(足の位置が内側)を作れるはずです。

2)ブーム高さに注意

ひとつのセイルを(セッティングを一切いじらずに)スリムボードとワイドボードで使い比べると、プレーニング時のブーム高さに違いが感じられます。ワイドボードの方がブームが低く感じられるのです。これは、スリムなボードよりもワイドなボードの方がストラップが外側にある分だけ立ち位置がジョイントから遠くなる、という理由によるものです。

このように、ワイドボードではスリムボードよりもブームを高めにセットするという基本チューニングがあります。さらに、下りはそもそもブームが高い方が楽。高めの方が、マストが立ちやすく、体を起こしやすく重心をボードに乗せやすいから、です。にもかかわらず、もし質問者がスリムボードと同じブーム高さのままだとしたら、下りにくいと感じるのも必然でしょう。

これら2つの要素を試しても、どうしても下りにくいようならば、ジョイントを前にセットしてみましょう。質問者が現在どの位置にジョイントをセットしているのか不明ですが、ジョイントを今よりも2cmほど前にセットして、ベアしやすく、下りやすい状況を作り出して練習してみてください。