ロケットorロケットワイド

QS.Oさんからの質問

現在、スターボードのi-SONICに乗っていますが、50歳を過ぎてノンビリとプレーニングを楽しめるボードを探しています。候補はタブーのROCKETとROCKET WIDE。そこでこの2種の性能や乗り味の違いについて、また現在使用中の3カムセカンドセイルに適合するかどうかも教えてください。

A結論から言えば、ロケットをお勧めします。その理由は以下のとおりと考えます。

ワイドは静止バランス性能抜群で加速力を助けてくれます。しかしこれは「これから」の人目線での話。ここで言う加速力は「加速時に板がローリングする(左右に傾く)ことで加速を足止めしないから走り出しやすいよ」という程度のもの。「これから」の人は、すでに乗れる人なら難無くできるローリングの操作が未熟だから、という意味です。なので、すでにスラロームに乗れるような技量を持つ人目線からすると、「そこまで静止バランスが良くなくても大丈夫」「その程度のローリングなら無意識レベルで操作できるから加速力に違いなし」、さらにはもっと基本的なところで「そこまでバランス良くなくても普通にセイルアップできるんですけど」となるでしょう。

すでにスラロームに乗れる人目線で考えるなら、丸みを帯びたアウトラインのワイドよりもロケットの方が直進性に安定も感じます。すなわちスラロームチックな安心の直進性があるということ。ワイドだと「真っすぐ走りにくい」と苛立ちさえ覚えてしまうかもしれません。またそれに直結したスピード感もワイドでは大きく物足りなく感じることでしょう。

ジャイブもまた、ワイドだと「キレ」が乏しく物足りなく思える可能性があります。たしかにワイドは「もたついた」ジャイブ時に「なんとなく」レイルジャイブっぽいテイルジャイブを完結してくれますが、すでにスラロームに乗れる者からすれば「そこまでフォローしてくれなくても自分で出来る」のサポートレベル。もし質問者がスラロームでそこそこのジャイブができるレベルであるならば、ワイドのジャイブは「まったり」してて苛立つ可能性有りです。

微風時の上りは両者大きく印象が異なります。ワイドは言うなれば「流される浮き輪」状態で上りにくいです。対してロケットはそこそこ接水しているがゆえに水面との引っかかりが大きく上りやすいと言えます。これは私のホームゲレンデである逗子のようなストレートオフショアの吹く中で岸に戻りたい、けど風が落ちちゃった、というようなときに大きな違いとなって感じられます。

そうしてお勧めのロケットですが、それでもスラロームと比べれば優しさに満ち溢れています。その大きな要因が板全体に行き渡ったボリューム配分。スラロームのボリュームがテイルに集中するのに対してノーズまで分散したボリュームが、スラロームと比較した場合、足場がいい加減でも加速しやすく、タックでのバランスも助けてくれます。今のスラロームで一番厄介なのはたぶんタックなので、そこをサポートしてくれるだけでも相当に楽になるはず。これら理由も含めて、ワイドでなくレギュラーなROCKETの方が、質問者が望む「50歳を過ぎてノンビリとプレーニングを楽しめる」と思います。その中には、性能的に大幅に妥協せずという要素も含めて、です。

最後に、使用の3カムセイルには両者とも適合するので、そこはご安心を。