プチウェイブのセイルサイズ

QT.Aさんからの質問

40歳、63キロです。現在の手持ちセットは60リッターと80リッター、セイルサイズは4.0、4.7、5.4。そこで質問。サーマル用に100リッタークラスのフリーウェイブを考えているのですが、外房、湘南、駿河湾など場所にかかわらず微風波乗りが目的なので、どうにか5.4で(パンピング含めて)済ませたいと思います。が、やはり6.0クラスのサイズは必要でしょうか。

Aこればかりは個人の考え方や指向によるので何とも断言しかねますが、ひとつの参考資料として私個人の場合を記しておきます。

私も質問者と同じく、まさしく波乗り重視の楽しみ方をしています。そして手持ちセイルサイズは、これまた質問者とドンぴしゃの4.0、4.7、5.4。手持ちの板は79リッターのウェイブと95リッターのフリーウェイブです。

質問のようにサーマルを考えた場合(私の場合は夏の台風の波が入っていて、でも風はちょろちょろを想定した場合)、実際には5.8やら6.0といったサイズは必要としません。なぜなら波さえあれば(たとえ立っているのがやっとのような風速3メートルでも)、5.4と95リッターで(もちろんパンプも必要だし、テイクオフのポイントの見極めも必要ですが)テイクオフできるから。さらには、5.4で波に乗り切れない(置いて行かれる)状況は、5.8を使ってもやっぱりダメ。これが6.2となると話は別ですが、5.8と5.4程度のサイズ違いだと、「波に乗るためのトルク性能」(プレーニングのためのトルク性能とは異なる)には大きな違いが無いと思えるです。

波に乗ったあとは、単純にサイズが小さいほど操作性が良いです。特に台風のような、大きくて掘れた波だと、ボトムターンで5.4は大丈夫でも5.8になるとそのサイズを(特にブームの長さを)持て余してしまいます。この「持て余すかどうか」の境目が、ちょうど5.5あたりにあると自分では感じているというのも、手持ちサイズを5.4に止めてある理由のひとつです。

そこそこのサイズの波であれば、セイルサイズが影響するのはテイクオフ時。5.4と5.8を比べるなら、このテイクオフのパワーにおいて大きな違いはない。また、波に乗ってさえしまえばあとは波の力でボトムターンもトップターンもできる。もちろん風の力も必要だが、これまた5.4と5.8ではさほどのパワー差がない。ただしこれが5.4と6.2となるとテイクオフパワーも波乗りパワーも違いが出るが、半面で6.2の大きさはフェイス上で邪魔になることしばしば。これらを総合的にどう捉えるかが、自分なりのマックスセイルサイズを決定する。

腰サイズを下回るような小さな波のときは、特にボトムターンにおいてフェイスを降りきり、ボトムさえも通り過ぎてターンしなければならない。すなわちここでは波の力を使えずに風の力に頼ることになる。このような場合はセイルサイズが大きい方が有利であることは間違いない。しかも「ブームエンドが波に食われる」ようなこともないから、波の小さなときまでを想定するならば、やはりそれなりに大きなセイルサイズを揃えておいた方が良いだろう。